チェロ 角指板
2017年 11月 15日
チェロのネック修理
ネックを接着して指板を接着します。
新しいチェロの指板↓
最近の新作のチェロでは丸指板が付いている物が多いですが、角指板を上手く削ることができないから丸指板を選択しているだけのような気もします・・・
指板交換の時に楽器屋さんで丸指板にした方がいいとか勧められたりもすると思います。
弦が進化したので丸指板は必要ないから〜とか言われたりするんでしょうね。
実際、現代では丸指板でも角指板でもどちらを使っても問題ないでしょう。
交換する職人側が、角指板は削るのがめんどくさいとか、そもそもちゃんとした角指板が作れないとかそんな理由だと思います。
どちらでも問題ないとはいっても、尊敬する師匠や有名な演奏家のチェロに角指板が付いてるのを見ると真似したくなるのが人情というものです。
結論から言うと、自分も角指板の方が好きというだけの話です。
少しだけ真面目な話をすると、角指板はC線側が平らになってるのでCの弦高がどうとかそういう話になりがちですが、
個人的にはRの関係で角指板の方がA線側のハイポジションが弾きやすいというか、落ちにくかったり、ハイポジションで親指を指板に乗せた時に吸い付くように安定する感じがします。あとはC線を押さえた時の座りが角指板の方が若干ですが安定感が高いように思います。
もちろん上手く設計されている角指板での話ですが。
というわけで、「うちはチェロは角しか削らねーぞ!!」という頑固爺さんになるつもりですが、
もちろん、ご希望なら丸指板にも削ります。
削っていきます↓
磨いていきます↓
久しぶりの封蝋↓
小さじ一杯でちょうど一回分です。
ロウソクタイプでは一滴ずつ垂らすので、最初と最後で温度差ができてしまいましたが、スプーンだといっきに溶かせるので早いし綺麗です。
ちなみに、分厚く押したいならロウソクタイプの方がやりやすかったです。
村川ヴァイオリン工房http://murakawa-strings.com