指板が外れて強制里帰りしてきました。
2020年に製作したバイオリンですが、かなり使い込まれて良い感じにニスがはげてきています。人工的な汚しやニス剥がしとはちがいますね。これをリタッチしたらリアルでカッコいい!
アンティーク仕上げといっても完全に古く見えるように仕上げるのもあるし、傷やニスハガレなどをギブソン的に言うならば「ライトエイジング」位の仕上がりにして、演奏者が実際に使うことによって完成するという考えもありだと思います。
いわゆる、ファンタジーコピーというやつでしょうか。あくまで新作ですから個人的にはコーナー部分とかスクロールを削り落とすのも少し抵抗があります。
以前にピーター・ベアに自分の作品を見せたときに、ニスの表現したい年代と木部の摩耗状態が一致していないと指摘されたことがあります。なるほどと思いました。ベンチコピーならそうするべきだと思います。しかし自分的には今は新作だけどアンティークの雰囲気をいれた良い落とし所を模索中です。個人的にはベットーリファミリーなんかは良い感じ思えます。
まあ、何年かするとまた考え方も変わると思いますが、今はそうしたい。
指板が剥がれたついでにマンモスアイボリーでナットを作り直します。
硬くて作業しにくい!刃物がダメになる。
めんどうな分、仕上がりはグッド。超カッコいい。
製作中のバイオリンのニス塗り↓
一回目のニスを塗ったところです。最近はブラウンレッドみたいな色合いのが続いてましたが、今回のはブラウンオレンジ的な感じで仕上がりそうです。
色はめっちゃいい感じになっているんですが、今回めちゃめちゃ乾くの時間かかるんですが、なぁ~ぜ?なぁ~ぜ??
いつもの倍くらい時間かかる。なんで?